英語リスニングのコツは推測力


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今日も英語学習にいそしむみなさんこんにちは。英語力0で無謀にも留学し、その後海外で英語を使って立派に!?医療活動をしてきた看護師安江です。

日本人の私たちは、読み書きはなんとかできるけど、話したり聞くのが苦手な人が多いと思います。特にリスニングについてはみなさんどのように勉強されてるでしょうか?私もポッドキャストやCNNを聞き流したりしてみましたが、そんなんやってもぜんぜん聞こえてこないよー!と日々絶望しておりました。ところが留学先のアメリカでの生活であることに気づき、リスニング力は上がってなくても実は話が聞こえてくるようになるという方法が分かっちゃいました。

今回は私が考えるリスニングに必要なスキルをご紹介していきます。

書いているのは私です。
NurseVery運営者 安江夏希

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>プロフィール

けっこう聞けるぞと自信がついてきたときの挫折

私は看護師として普通に病院に勤務していましたが、あるとき思い立って海外での医療活動にチャレンジしてみることになり、それに先立って英語を勉強しようとアメリカに語学留学をした経験があります。ちなみに当時の私は高校以来英語に触れる機会はなく、英語力0でアメリカに乗り込んだような形でした。決して初めから英語ができていたわけではないので、どうせ最初からできたんでしょ?というように卑屈にならずに私の体験談に期待していただいて結構です。

現地ではホームステイをさせてもらいながら語学学校に通うという生活をして、もちろん初めはさっぱりでしたが3ヶ月くらい経つと私でもそれなりにコミュニケーションが取れるようになりました。やはり現地で学ぶのが一番ですね。ところがそうやって自信がついてきた時期に、あれ?けっこうイケるぞと思っていたのに、今日ぜんぜん何言ってるかわかんなかった…とがっかりするできごとが何回かありました。そしてそこにはある共通項があったのです。

教会にて絶望

ホームステイ先のお姉さんとその周りのみなさんは熱心なキリスト教信者でした。そこで私も誘われて毎週日曜には教会に行って歌をうたったりおしゃべりをしたり、その後にはみんなでランチに行ったりと楽しんでいました。でもどうしても楽しめないことが。それが牧師さんのお話です。

聖書のひとつの項目を取り上げ解説をしてくれる時間帯があったのですが、それがどうしても面白くない。みんなはもちろん熱心に聞き、ときどきジョークらしきものに笑ったりしています。私は集中して言葉を拾おうと努力しますが、わからなすぎてすぐ疲れてしまいます。つまらなそうだというふうに思われないように取り繕うのに一生懸命。信仰を理解しようとしていないなんて思われたら海外では完全アウトです。

読書会にて絶望

他には、これもステイ先のお姉さんとそのお友達の集まりに参加したとき。みなさん読書が共通の趣味ということで、その日は朝ごはんを食べながら本の話をするという日でした。ちょっとおしゃれですよね。

で、たぶん同じ本を読んで感想を言い合っていたような場面でしたが、びっくりするくらい見事にぜんぜん話がわからなかった。なんとなくうんうんと頷きながらゆーーっくり朝食をいただく私。お友達の一人が最後にこう言いました。あなた食べるだけだったわね、ごめなさいねって。かわいそうだと思ったんでしょうね。ええ、2時間くらい辛かったですよ。2時間食事をもたせるのが。

あー私できるようになったと思ったけどまだまだだわ…と落ち込みましたが、でもやっぱり次の日学校に行くと不思議と学校の先生や友達の話はわかるんですよね。完全なるネイティブで先生のように気を遣って話してくれない人の話はわからないものかな、とも考えましたが、でもたぶん理由はこうです。どちらも私がわからない内容の話題だったからということです。

知らない話題は聞こえない

私たちは人の話を聞くとき、知らず知らず予測をしているものなのです。たとえば、「昨日ディズニー行ってきて、」と友達が話し始めたら、まずディズニーランドの風景が頭にイメージされて、そのどこの場所での話が次にくるかな?と聞く準備をしますね。すると「ホーンテッドマンションで、」とか「おみやげ買うときに、」とか続いていくと、さらに続く言葉を聞く準備をします。「楽しかった」なのか「すごく待って疲れた」なのか?って感じに。そうすると「Fun」って聞こえてきたら、やっぱ楽しかったんだとなるし、「tired」って聞こえてきたらやっぱり疲れたんだって、納得しながら聞くことができます。たぶんその前後の細かい言葉は聞こえてなくても、内容はわかるはずです。

ところが全く予測できない話だと、準備ができないので理解しにくくなります。たとえば私が英語で「トルコのクムカプに行ったんだけど、」って話し始めたら、みなさん予想がつかないですよね?この次に何が続くと思いますか?実は私がこの次に話したい内容の中には「music」「fish」などの言葉があるのでその言葉は拾えるかもしれませんが、全体で何を言っているのかきっとわからないと思います。ちなみにトルコのクムカプは魚料理レストランが立ち並ぶ漁港近くの街のことで、楽団が席を回って生演奏をしてくれる賑やかで楽しいところです。最近旅行に行った旅話です。

推測ができれば聞こえたことになる!

私が学校の先生や友達の話が聞けた理由は、話す内容のパターンを覚えて推測ができたからでしょう。先生はこのタイミングで今日の宿題をこんな感じで言うとか、学校の友だちっていうのは休憩時間になるとさっきの授業の感想を言うとか。

あと先程の旅行で思い出されるのは、飛行機内でCAさんがよく「some milk or sugar?」って聞いてきた場面。かなり唐突に早口で言われるので普通何言ってるかわからないものです。でもコーヒーをもらった後にだいたいこうやって言うって推測できてるので、ぼんやりしていてもたぶん今milkのこと言ったんだろうなって思って「No,thank you.」って言ってみます。するとやっぱり正解です。これも推測できていたのでちゃんと聞けてなくても聞けたことになったっていう事例ですね。

聞こうとするな、推測しよう!

ということでアドバイスとしては、リスニング力を上げるには、何を話そうとしているのか推測する能力を上げることです。

あなたが特定のシーンで英語を使うことがわかっていれば、そのシーンで話されるであろう話題を推測しておきましょう。そして使われやすいボキャブラリーを頭に入れておけば準備OKです。人名を入れておくのもいいですね。聞き慣れない人名と知らない人の顔を一致させて会話についていくのも大変な作業です。そういえばリスニングのテストも、先に選択肢に目を通しなさいなんて習いましたね。

生活の全部の場面できれいに聞こえなくても実は困りはしないものなんです。必要なシーンで聞こえる、というかきちんと聞こえてなくてもわかったならいいんです。

ちなみに私は医療現場で英語を使いたいので、海外ドラマは医療系ばかり見ています。どのドラマを見ていても共通してこういうときにこう言うというパターンが見えてきます。患者さんやドクターが言いそうな言葉を推測できるように準備をしています。

やみくもにいろんなツールで英語に聞き慣れようとしている人はそんなに頑張らないようにして、どんな会話に自分が入っていく可能性があるか考えて山をはってみてください。そこで成功体験を積めた方がその先も伸びていきますよ。